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郁子のひとり言をブログにしました。


by kawaikuko

「ことわざ教室」

ぴかぴか組の子ども達に「ことわざ教室」なるものを始めて一ヶ月ほどになります。「ことわざ」は「犬棒かるた」というものです。江戸時代末期に生まれたものを現代版にしたもので、江戸時代からの庶民の知恵と風俗、そこに込められた日本の心と伝統を現代に伝えたものです。
例えば「犬も歩けば棒にあたる」「鬼に金棒」「花よりだんご」等というものです。5歳の子どもたちには、少し難しいかな?と思ったのですが、始めてみると子ども達の方が興味をもって、どんどん覚えはじめました。
一緒に意味を考えたり自分の生活に置き換えたりしながら楽しく学んでいます。今日までの所で30ほどの「ことわざ」を覚えました。
「犬棒かるた」は、かるたに描かれている絵もその時代のものなので、今の生活とは、かけ離れているものも多くあります。はじめに絵だけを見せて、自分なりに「ことわざ」を作ってみたりしながら、最後に本当の「ことわざ」と意味を教え、子どもたちには現代の内容にしています。
「良薬口ににがし」という「ことわざ」があります。絵は女の人が三角の紙を口にあてて、困った顔をしています。三角の紙は子どもたちには「ジュース」にしか見えないのです。「どうしてジュースを飲んでおいしくないのかな?」と言うのです。子どもたちには、これが薬だということがわからないのです。「昔はね、薬は紙に包んでこんな風に飲んだんだよ」と言うと子ども達も「ふ〜ん」と興味深げに聞いています。
また、「負けるが勝ち」とは、本当は勝てるけど喧嘩はしない。表面上では相手に勝ちをゆずるが、実質上では自分が勝つということ等、普段の生活の中で実際に使えそうな「ことわざ」がたくさんあります。また、「われなべにとじぶた」とは、われ鍋とは、少しふちのかけた鍋、とじ蓋とは修理のあとの蓋。同様に夫婦も、お互いに多少難があっても似たもの同士で家庭円満。という意味に、私自身が「ふっ」と笑ってみたりしています。もちろん子どもには難しい内容なので、少しやさしい内容に置き換えて教えています。「ことわざ」の中には子どもに人気の「ことわざ」もあります。
「あたまかくしてしりかくさず」「へをひってしりつぼめる」「きいてごくらくみてじごく」「らくあればくあり」・・・
毎日「園長先生、今日もことわざやる?」「やろうよ〜」と言ってくれる子どもたちのパワーに押され、私も頑張って勉強しています。実際、私も「ことわざ」は知っていても改めてその意味を知ることがあるのです。48の「ことわざ」を全部おぼえて、みんなでかるた大会をするのが今から楽しみです。


2009.8.1 Ikuko.Kawamura
by kawaikuko | 2009-08-01 10:03