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郁子のひとり言をブログにしました。


by kawaikuko

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今から30年以上前、私が新卒で幼稚園教諭になった時、4歳児42人を1人で担任しました。4月、まだ寒い教室の中で1人1人の教材に名前を書きながら「この子はどんな子かな?」「どんな保育をしようかな?」など、夢と希望に満ちた新人の私は胸をドキドキさせたものでした。入園式の日、黄色い園服を身に着けたひよこちゃんのような、かわいらしい子どもたちが、お母さんに手を引かれ、やってきました。1人1人の名前を確認し、覚えようとするのですが、なかなか覚えられませんでした。しかし、本当に大変だったのは翌日からでした。42人全員が新入園児、初めてお母さんから引き離され、不安で泣く子がほとんどです。両手両膝に抱きかかえても足りません。幼稚園が楽しいと思ってもらうには、どうしたらいいか一生懸命考えました。歌を歌ったり、お人形で話をしてみたり、新人なりに必死だったように思います。こんな不器用な先生でも子どもたちにとっては、たった1人の先生なのです。子ども達は日に日に心を開き明るい笑顔で登園してくれるようになりました。私といえば、その間家に帰れば夜7時にもかかわらず倒れるように眠りについていました。保護者にとっても新人の先生は、さぞかし心もとない存在だったことでしょう。しかし、批判めいたことは一度も言われなかったのです。きっと、保護者の方々も不安に思いながらも、若い先生をなんとか育てようという意識があったのではないかと思うのです。
こんな文章を読んだことがあります。「桜の花は美しい。しかし、花が美しいのではない。花を美しいという言う人がいるからこそ花は美しくいられる」花を人に例えれば美しいと言われ続けて育った人は本当に美しくなるという。「頑張ってるね」、と言われれば益々頑張る人になるのです。人間には、もちろん長所もあれば短所もあります。自分自身の「心がけ」と周囲からの「声がけ」で更に人間性を伸ばしていけるならばすばらしいと感じるのです。
MHナーサリーにも4月から新卒の先生が3名入ります。彼女たちは、夢に見た「保育士」という仕事に就けることを喜び、正に今キラキラと輝いているように見えます。おそらく、これから現実の厳しさを知ることになるでしょう。しかし、この仕事に対しての希望を失うことのないような指導を、わたし達もしていかなければならないと思っています。本人の「心がけ」と周りの「声がけ」を大切に育てたいと思っています。

2009.3.1 Ikuko.Kawamura
by kawaikuko | 2009-03-01 21:36